2009年12月6日日曜日

手紙

街は、
相変わらず脳天気な哀しげなメロディーを奏でている。
相変わらず人々は生活という仕組みに縛られている。
相変わらず殺人もいじめもパロディーの様に続いている。
相変わらず遠い国では戦争をしている。
相変わらずこの世界は終着駅のない旅を続けている。

神様のいなくなった世界で、相変わらず僕は、歯を磨き、本を読み、久しぶりに人に会い、
お酒を飲み、冗談を言い、そして楽しげなふりして遊びにも行った。

書きかけの詩はPCに眠り、たまに思い出したかのように何時かの夢を、思い出したりもした。

そんなある日、差出人の無い、一通の手紙が届いた。


元気ですか?どんな風に暮らしていますか?何を考えて生きていますか?
大切な人を守っていますか?大切なことを大切にしていますか?
何かを裏切っていませんか?嘘を重ねていませんか?時間に流されていませんか?

自分を諦めていくあなたが嫌いです。自分をごまかしているあなたが嫌いです。
自分を見つめようとしないあなたが嫌いです。

自分を捨ててまで守るべき事ってなんですか?

嵐の海に溺れそうになっても、強い風に吹き飛ばされそうになっても、
夜の闇に潰されそうになっても、たとえ、不安が道を迷わせても、
怖がらないで、私はあなたのそばにいる。あなたの前を私は歩いていく。
怖がらないで、私はあなたのそばにいる。

精一杯生きている時のあなたが好きです。
祈りだけは失さないで。

君の胸に届くように。
祈りの火を絶やさないで。

君の道を照らすように。

2009年12月3日木曜日

見えない愛の形

街の明かりが消えてゆく、もうすぐ始発の電車が走る。さよならだね。
きみを奪ってしまおうか、このまま別れたら、また、明日は元の一日。
でも、肩に腕をまわすことも、出来ないのさ、なぜだろう・・・
愛に形があれば、伝えられるのに。

壊れた心が、どんなに君を今すぐ求めてるか。
 
通りにいくつも転がってる安いっぽい恋に、慰められたこともあったよ。
この街で、寂しさは、一時の通り雨。過ぎてしまえば気ままなものさ。
でも、君を愛したその訳は、寂しさのせいじゃない。
愛に形があれば、伝えられるのに。

壊れた心が、どんなに君を今すぐ求めてるか。

2009年11月25日水曜日

日常Ⅶ

そして、トンネルを通り過ぎると、俺はまた、別の世界に来ていた。
いつもは賑やかな町並みも、もうすっかり息を潜めていた。
俺の大好物のハンバーガー屋も、もう店を閉めていた。 
踏みつぶされた空き缶が、その店の前のゴミ箱に山ほど捨てられていた。 
俺は、右にまがり、坂道を上った、突き当たりにくると俺は、いつもの何かを見つけた気になった。
それは、空でもなく、町並みでもなく、空間そのものだった。。。

2009年11月24日火曜日

日常Ⅵ

深夜放送のラジオが、俺とは無意味に流れている。
いや、俺とは無意味に流れていた。
ひとつひとつを考えていくたびに、俺はそのDJがしゃべる言葉にうなづくようになっていった。
やがて運転手は、俺に相づちを求めるようになる。
そのたびに俺は、通り過ぎていく街の風景を確かめるように、
もう人影もまばらな、そんな街の中で、奇妙な人々に出会うような、そんな気がしていた。
トンネルに入った。

2009年11月21日土曜日

日常Ⅴ

赤提灯で飲んでいるサラリーマン達、いや、赤提灯で飲んでいる仕事帰りの人々。
俺は、その人達の、後ろ姿や、そのお酒の飲み方に、赤信号を待ってみる気になったんだ。
俺は、次の目的地にいかなければならなかった。ちょうど反対側の車線に、俺を乗せようとする、いや俺が乗ろうとするタクシーが遠くの方から走ってくるのが見えた。
だから俺は、今までの感情を振り切って、向こう側へ走り出したんだ。
大型のトラックは、もうそこまできていた。でもまだぶつかる距離じゃない。
だから俺は走り出した。
その瞬間に、俺の目に移ったのは、24時間明かりがつけっぱなしになっている、自動販売機のその輝きだった。
俺は、ポケットの小銭を「確かめながら、その小銭と、自動販売機の中に入っている、100円とジュースとの関係を考えながら、俺は走り出したんだ。
だから、こうすればいい、だから、こうした方がもっと楽になる。
横断歩道を渡るとき、まだ信号は赤だった。
俺は、一生懸命その気持ちひとつひとつをすり抜けながら、それでもまだ、ポケットの小銭をじゃらじゃらさせながら、ようやく、向こう岸にたどりついたんだ。
そしてぼくは、タクシーに乗り込んだ。

2009年11月20日金曜日

日常Ⅳ

どんな風に伝えたらいいのか、まだよく分からない。
なにしろ、コンビニエンスストアーに並んでいるたくさんの食物のように、どれから選んでいいのか、ちっとも検討がつかないんだ。

2009年11月19日木曜日

日常Ⅲ

そう、美しいものひとつひとつ、それが、あらゆる所に散らばっているような気がする。
散らばっているものをひとつひとつあつめて、俺は一つの形にしようとした。
風や、雨や、星や、雲や、月や、でも、それをいったい誰に伝えたらいいか、一つは、
一つはっていうより、大切なひとへ、ただそれだけのようなきがしている。